2024年 06月 05日
間違いに対しての意識の違い―消しゴムを使わないヨーロッパの小学生―
2023年度冬休みに、
ルーマニア・スロベニア・台湾・日本、の4か国で
クリスマス(新年)カード交換をした時のことです。
ルーマニアからのカードが、
万年筆で書かれていたことに
「小2,3年生が、万年筆?」
と驚いた私.
早速、ヨーロッパの小学生と筆記具の関係を調べてみると、
なんと、あちらでは低学年のうちから万年筆に親しみ、
消しゴムは使わない、という、
ノートの取り方をしているということを知りました!
(修正液使用可は少数派)
では、間違えた時はどうするか?
棒線を引き、上の空いた空間に書き改めるのだそう。
さあ、
出来上がったノートは、
一体どんな風に見えるでしょうか?
もしかしたら、
間違えた箇所が多いと、
文字がぎゅうぎゅう読みづらいかな?
でも、私はちょっと思ったのです。
その棒線箇所って、その子の
思考の足跡
ではないか?って。
どうして間違えたのか?
最初はどう思ってペンを走らせていたのか?
途中で、どんな心理変化が起きた?
何に気付いて、書き改めた?
その子の思考の情報が、ノートを見れば一目瞭然です。
先生からすれば、その子の思考プロセスやクセなど、
子どもの個性すらも手に取るように分かるはずです。
(イメージ画像)
万年筆習慣は、ミスを消せない上に
インクを結構消耗するので、
子ども達はいざ紙にペンを走らせる前に、
一旦思考の整理をして書く習慣が身につくのだそう。
これは、美しく書く、ということにもつながるでしょう。
いつでも消しゴムで消せると、
ノートも答案もキレイに見えますが、
その子の思考のプロセス(足跡)まで消えてしまいます。
間違いを、「なかったことにする」
無意識にとはいえ、
そんな文化が日本の教育に
広がっていないでしょうか。
そして、
間違えたらみっともない。。。
もしかしたら、そんな、
「完璧主義」を助長してないかな。
と、ふと考えてしまいます。
欧米の人達が、
間違えることに対して
免疫力、というか耐性があるのは
もしかしたら、こうした、「書き損じ」「間違い」を、
恥ずかしいととらえずに、「思考の変化の足跡」
と、とらえる子ども時代を送るからかもしれないなぁ、って。。。
だとしたら、
ノートや答案の書き方を変えるだけで
私達にも
「間違えることに対する耐性」
が、つくかもしれない。
先生も、単に「正誤」で子どもを評価するのではなく
思考プロセスや個性でもって、
子どもを評価することにつながるかもしれないな~
あなたは、どう感じますか?
by bilinkids
| 2024-06-05 13:16
| 講師YOKOのつぶやき